地方銀行や信用金庫は他の職種の方より派手な格好はできないというのが通説です。髪の毛も色なども厳しく言われるところもあるようです。
ただ、一昔前よりは緩くなったという話も聞きます。今回は地方銀行・信用金庫で勤めていた経験のある方々にどんな点に注意をして日々の行員生活を送っているのかを取材しました。
女性地方銀行・信用金庫社員が語る化粧とコスメ、身だしなみのポイント
地方銀行・信用金庫というのはお金を取扱うので、他の業界よりもお客様による服装のチェックが厳しいようです。
ですので、お客様に不快な印象を与えないようなメイクと服装を心掛けている方が多いようです。多くの方に共通していたのは以下のような点です。
- メイクはナチュラルメイク
- 清潔感のある身だしなみ
- 通勤時の私服も派手でないものを着る
勤務先によっては支店長や上司からの定期的な服装チェックというものも行われているようです。
地方銀行で窓口を担当していた女性のメイクと服装(20代)
私は新卒で採用されてから、約5年間窓口を担当していました。店舗はずっと同じところでした。
就職活動時から金融系に興味があり、最終的に地元の地方銀行に内定をもらい採用となりました。
現在は結婚のために退職してもう5年近くになりますが、その時に意識していたことについて下記で話していきたいと思います。よろしくお願いします。
ナチュラルメイクを心がける
化粧については、一番心がけていたことは人に不快感を与えないようにということです。ですので、基本的にはナチュラルメイクを心がけていました。
窓口には老若男女様々な人たちがやってきます。特に化粧などを一番よく見るであろう、中年の女性などももちろんたくさん来ます。
そういった人たちが、化粧濃いな、なんだかちゃらちゃらしてそうだなと思うことがないようなメイクを心がけていました。
かといって、接客業なのであまりにもすっぴんに近いメイクもこれまた失礼に当たるかと思いますので、その辺のバランスをうまく考えながらのメイクにしていました。
ファンデーションなどは比較的しっかり、目元のアイシャドウなどはあまりキラキラしたりしていないものにしました。
清潔感を出せるように身だしなみには気をつけた
服装に関しては、制服が用意されていたのでそれを着用するというだけです。制服なので、特に何か気を付けるようなこともあまりなく、とても気軽でした。
唯一気を付けていたのは、汚れなどがないか毎日チェックすることです。接客業ということで、清潔感は必須のものだと思っています。
ですので、そういった面で身だしなみ、もちろん制服の着こなしに関してもちゃんと着るということは心がけていました。
また、香水のようなきついものではなく、柔軟剤を使って洗濯して、心地よい香りを身に着けるということはしていました。
どんな人にも不快に思われないような身だしなみということを念頭に置いて、過ごしていたと思います。第一印象をよくするために意識していました。
地方銀行で窓口業務で営業を担当していた女性のメイクと服装(20代前半)
高校を卒業し、新卒で入行してから二十代の途中まで、地方銀行に営業係として配属されていました。
勤めていた期間はテラー、元方、後方と様々な係をぐるぐる回るように担当しました。後方と窓口の経験年数はちょうど半々くらいです。田舎の少人数制の店舗で、常にお客さまから見えるところで仕事をしていました。
華美でないメイクを心掛けた
私が勤めていた地方銀行の決まりに香水やフレグランスは禁止、つけまつげ禁止、色のついたネイル禁止など、「華美でない」ことがありましたので、基本はそれに則っていました。
その一方で、ノーメイクもダメでした。後方担当でATMの案内や昼休憩の交代、混雑時の補佐など、1日お客さまと接することのない日もある仕事だった時も常にCSを意識した清潔感のあるメイクを心がけていました。
私の場合、アイメイクもそこまでしっかりしていませんでした。アイラインは引かず、マスカラも、ビューラーすらもしないでシャドウだけで作っていました。
口紅が苦手だったのでしていなかったのですが、ノーメイク感が出てもいけないかなと思い、色付きリップやピンクの主張弱めのグロスを塗っていました。
身だしなみを行員同士でチェックしていた
店舗の配属の場合は制服が貸与される会社でしたので、季節で切り替えになる夏服と冬服を決まった期間、決まった着方で着ていました。
正しい着こなしについては細かくチェック項目があり、定期的にお互いチェックしあう決まりがあるので、それに則った着方をしていました。
私は夏も冬もいつも長袖のブラウスを着ていましたので、袖口の汚れやうっかりつけてしまったボールペンの線などが残っていないか気にしていました。
意外と走り回ったり席を立つことが多く、印鑑やら鍵やらリップやらでベストのポケットがいっぱいになりがちになってしまうのですが、だらしなく見える服装はアウトなため、小さなポケットが型崩れするほどものを詰めこんでしまわないように気をつけていました。
地方銀行で金融商品の販売をしていた女性のメイクと服装(20代後半)
私は高校卒業後、地方銀行に就職しました。小さい支店で後方事務、出納業務を経験後、2年目からは窓口業務や金熊商品の販売もしていました。
3年目からは窓口業務や金融商品の販売、後輩のOJTを担当しました。4年目から別のエリアで個人FPとして、金融商品の販売、融資を主に行っていました。
お客様や上司同僚にウケる化粧を心掛けた
プライベートでは濃いメイクが好きでしたが、勤め先ではなるべく薄く、お客様や上司同僚にウケる化粧をするように心掛けました。
派手だったり、奇抜な色は使わず、アイシャドウは茶色系、チークや口紅はピンク系で薄く塗るようにしました。
アイシャドウは大粒のラメが入ったものは使わず、細かいパール系のツヤのあるものを使い、上品に仕上がるものを選びました。
アイライナーもブラウン系にし、上全体に引くと派手になるので、目尻のみさっと引くようにしました。
まつ毛はビューラーでしっかりとあげた後、ブラウンやブラックのマスカラを薄く塗るようにしました。長さの出るものはなるべく使わず、まつ毛をキープするために少し塗る程度にしてナチュラルにしました。
通勤時に私服を見られても大丈夫なように派手じゃないものを心掛けた
制服があったので、服装についてあまり気をつけることはありませんでした。制服はシワがないように、シャツには必ずアイロンをしました。
スカートなどもシワが出来やすいので、ロッカーにスチームアイロンを置いて、気になる時にシワを取るようにしました。
通勤の時にお客様に私服を見られる可能性があったので、私服はスカートやワンピースなど、女性らしいもので派手じゃないものを着ていました。
スカート丈は膝下のものにし、トップスは夏場でもノースリーブは避け、露出は控えました。ヒールの高いものが禁止されていたので、ヒールの低いパンプスを履くようにしていました。
バッグはハイブランドのものは持たず、比較的安いブランドのバッグで通勤していました。
信用金庫で窓口業務をしていた女性のメイクと服装
地元の信用金庫に5年ほど勤めた経験がありますが、その際には窓口業務を担当していました。
職場の研修の中で「メイク研修」なるものがあったほど、窓口女性職員の化粧のスタイルには一定のこだわりがあったようです。
勤めていた際にその研修のおかげかわかりませんが職場の求めるメイク基準から大幅にズレた人はいない印象でした。
CAのような華やかさと上品さを両立させるように研修で指導があった
まず、ノーメイクは絶対に禁止で、必ずベースメイクとポイントメイクをしっかりとする様に研修されました。
ファンデーションについては細かなガイドラインはありませんでしたが、特に気をつけるべきと言われたのはアイシャドウ・チーク・リップでした。
アイシャドウは華美な発色のものは避け、無難なベージュやブラウンを主体として、場合によっては淡いピンクなどで女性らしい柔らかさを出すことと言われていたのでそれに従っていました。
また、マスカラと目尻跳ね上げのアイラインは推奨されていましたがつけまつげとまつ毛エクステは禁止されていたので、極細のアイライナーで目尻のみ強調するアイメイクと、ケバくなりにくいブラウンカラーのマスカラで目元を仕上げていました。
チークは決して塗りすぎず無難なローズ系でふんわり仕上げておりました。リップについては顔色と血色を左右するので必ず塗るよう指導されていました。
その際には華やかに見えるローズピンクや控えめなレッドを塗るようにしていました。リップについては、キャビンアテンダントさんのような華やかさと上品さを両立させるようにと研修で指導がありました。
通勤時の私服は露出の少ない服装を心掛けた
まず、服装は通勤時に私服で勤務中は金庫指定の制服を着るスタイルでした。地域のお客様との距離が近い金融機関だったので通勤時の私服についても気をつけることがありました。
まず、極端に脚を出しすぎるボトムスは避けるようにすること、できる限りストッキングを履いて生脚を見せないようにすること、あまりにも人目につくような派手な色・デザインの服は禁止とされていたので、着ないようにしていました。
また、靴についても出来るだけヒールなどの上品な靴、カジュアルな靴でも無難なスニーカーとされていました。
真冬の間にブーツを履くときはムートンブーツだけは禁止というガイドラインがありました。
個人的には、私服勤務の女性の会社員の人の服装よりはカジュアルでも大丈夫で、大学生など学生さんほど目立ったり露出の多い服は着てはいけないという印象でした。
勤務中は指定された制服をきちんと着崩すことなく着用すること、必ず黒でヒールのある靴を履くこと、ストッキングはベージュ以外は禁止でしたので気をつけるようにしていました。
信用金庫に勤務していた女性のメイクと服装(30代前半)
私は信用金庫に15年ほど勤め、結婚を機に退職しました。退職後は専業主婦をしています。
勤務期間中は細かい規則に沿った薄く見えてもしっかりとカバーするメイクを研究して、毎日出勤前に1時間は鏡の前に座っていたものです。派手なメイクや流行のメイクはNGでした。
ナチュラルかつ清潔をイメージしたメイクを心掛けた
私が勤めていた信用金庫はとにかく派手に見える事は一切のNGでした。まつエクやハイライトに憧れはありましたが、結局服務規程に沿ったナチュラルかつ清潔をイメージしたメイクのみ。
しかし、加齢によるくすみやたるみを補正するには大変な苦労があります。窓口は金融機関の顔である、と口を酸っぱくして上司は言います。
お客様によっては、窓口の女性が老けているとかメイクが濃ゆいとかのクレームを本部に電話されたりすることが本当にあるんです。
私が勤務していた時はマスクは着用してはいけない規則がありましたので、とにかくくすみをカバーして薄付して見える様にコンシーラーやパウダーを何種類も研究しました。まつ毛はシンプルにマスカラのみで、アイライナーも引けませんでした。
加齢が進んでいる印象を与えないように心掛けた
私が勤めていた信用金庫には制服がありましたので勤務中はそれを着て、通勤時はオフィスカジュアルなものを選んで着ていました。
しかし、髪型は見られているのを考えて、艶が保てるワックスやシャンプーを試していました。髪に艶が無いとものすごく加齢が進んで見えるんですよね。
規則で束ねて後ろに垂らしていたので、毛先まで艶が行き届く様にトリートメントも欠かさず行っていました。
後は、直接対面して説明や起票を促す機会が多かったので、爪を整えて磨くのも怠りませんでした。手元が荒れてしまうと、ささくれが目だって折角のメイクや髪が霞みますから。
見えない所のエチケットとしては、制汗剤は一年中使用しておりました。夏場だけでなく、冬も室内のエアコンで意外と発汗するので、襟元や脇の下などもケアをしていました。
地方銀行で後方事務をしていた女性のメイクと服装(20代前半)
現在は都内在住で主婦をしながら在宅ワークをしていますが、以前は地方銀行にて3年ほど勤務していました。
地方銀行では一時期窓口に出てお客様対応をしていた時期もありますが、ほとんどは後方事務をしていました。
メイクはシンプルで抑え目にするよう指示が出ていた
お客様対応をする方、営業や窓口対応の従業員は特に、お客様に不快感を与えないように派手目の化粧は会社・職場としてNGでした。
特に私が居た店舗は古くからのお客様が多く、支店長はじめ、女性職員、従業員の化粧はシンプル、抑え目にするように指示が出ていました。
今では少しゆるくなっているかもしれませんが、当時は化粧だけでなく、髪の毛の色などまで(赤などはもってのほかであるが、茶髪でも赤すぎるのはいけないとか不潔に見える色はいけないなど)細かなところまで規定がありました。
そして支店長をはじめ上席が従業員の化粧について定期的にチェックを行っていました。そのため、とにかく目立たない髪の色、化粧を意識して職場に通っていました。
オフィスカジュアルな服装
服装については、勤務していた約半分は所定の制服があったので、どのような服装にするかについては特に気を付ける必要はありませんでしたが、制服でもしっかりボタンまで止まっているか、シワがしっかり伸びているかなどは気を付けていました。
やはり、お客様の大事なお金を預かる立場として、しっかりしている印象を与えるためにそういった部分が強調して行内、支店内で教育されていたのかと思います。定期的な上席によるチェックではそのあたりの指導もしっかり行われていました。
勤務していた後半については、私服となりました。こちらも根本的なところは同様でお客様に不快感を与えるような服装は禁止ということでした。
ですので、基本的にはオフィスカジュアルのような服装にみんななっていましたし、私もそうでした。
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まとめ
やはり、地方銀行・信用金庫どちらの職場でも華美なメイクや服装は厳禁という風潮はあるようです。メイクや服装が理由で本部にお客様からクレームがあったなんて話もよく聞きます。
不要なトラブルを避けるためにも勤務中は出勤時は派手な服装やメイクは控えた方が良さそうです。
ただ、休日は好きな服装やメイクをして楽しんでくださいね。休日まで仕事に縛られる必要はないので思いっきりストレス発散をしましょう!
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