一昔前までは短大を卒業した女性の就職先として地方銀行や信用金庫は人気があり、働ている女性の半分以上が短大卒なんてこともありました。
しかし、最近では短大卒で入社する人は減少しており、ほとんどが四大卒となっています。短大卒と四大卒だと毎月の給料は大きく違います。
それなのに仕事内容は変わらないなんて割に合わないと感じて転職を考える方が多いようです。今回は短大卒で地方銀行・信用金庫に就職した女性の事例を紹介させていただきます。
短大卒で地方銀行・信用金庫へ入社した女性の事例を紹介
短大卒で地方銀行へ就職した女性の事例
商業高校に在学中に将来のことを考え、お金の管理が好きなこと、親戚の銀行員の方を見ていて銀行員になりたいと思うようになりました。
そのため経済学の短大に行き卒業しました。クラスには銀行への就職の人がたくさんおり私もその1人で無事に地元の地方銀行に就職することができました。
銀行員は入社してからも勉強が常に必要で入社してからも苦労しました。
地方銀行での仕事内容を紹介
私が一番長くいた部署は融資部門です。簡単に言えば決算書を扱う仕事でした。企業や個人の方から受け取った決算報告書を営業の方などが受け取りそれを私たちがチェックしました。
おかしい部分がある時は各支店に電話をして問い合わせました。貸借対照表や損益計算書が合っているかをチェックしそのデータをOCRという機会でパソコンに取り込みました。
うまく読み取れていない部分などは自分でパソコンに打ち込みました。そして決算書に書かれている単語を独自の銀行で使われている単語に変換してデータを数値化しました。
売り上げが伸びている会社なのか、片付いてる会社なのかを例年と比べられるようにしました。
そのデータを銀行で働いている全員が見れるものにしました。それを見た銀行員から電話で質問や問い合わせがありそれに対応することもありました。
個人の方の確定申告が終わった3月などはとにかく忙しく毎日大量の決算書に追われて大変でしたが達成感がありました。
仕事内容は大変だったが待遇には満足
銀行ということで少しおかたいことが多く、とにかく毎日のように「コンプライアンス」についての話があり大変でした。
また盗撮などされてはいけない点などから部屋に窓がないところで働いていて少し息苦しかったです。
カバンも不審なものなどを持ち込んではいけないので透明のビニールバッグのようなものに移し替えないといけなくて少しめんどくさかったです。
携帯についても社内で写真を撮ってはいけないのでスマートフォンのカメラ部分シールを貼って写真を撮れないようにして出勤しなければならなかったです。
また、毎日空港で通るような探知機をくぐって持ち物をチェックされました。
待遇や有給などはとてもよく恵まれていて働きやすい職場だったと思います。有給もみなさん取るのでとても取りやすかったです。
体調不良などで休んだ場合もみなさん優しく対応してくださいました。残業代などもきちんと出てサービス残業をするこもはなくとてもしっかりしていました。
ボーナスは他の一般企業に比べて多く大変満足していました。毎月の給料はそれほど多いわけではなく妥当かなぁという感じでした。
働いてる方は真面目な方が多く、遅刻や無断欠勤する方はいなかったです。パートの方々は少しおしゃべりが多くまた長くいるからか強気な方が多かったです。
私は自分より20歳以上年上のパートさんをまとめなければいけない立場で少し大変だったのでもう少し上司の方にフォローをしてもらいたかったです。
短大卒で信用金庫へ就職した女性の事例
私は短大卒業後、神奈川県にある信用金庫へ就職しました。係りは預金係でした。窓口が空くまでは営業さんの預かりを処理します。
現金の出金や定期預金、定期積金の解約や新規作成などがメインです。窓口が空いてからは、窓口のお客様のお待ちの手続きをメインに行います。
預かり入金や大口出金。定期預金、定期積金の新規作成や解約の手続き。通帳やキャッシュカードの紛失のお手続き。などが多かったです。
窓口が混雑してきたら、預金係の自分も窓口に出てお客様の対応をします。また、ATMも稼働しているのでエラーが発生した際の対応も預金係が全て行っていました。
その他には電話対応があります。取引先の方から担当者に繋いだり、お客様からの問い合わせにお答えします。
窓口が閉まってからは、伝票と現金が合うかの確認をします。一発で合うのがほとんどですが、たまにオペレーションのミスがあると合わないので、端末や伝票を全て確認して原因を探します。
これは合わないと帰れません。その他、窓口営業後の時間帯に年金や定期預金の勧誘の電話もします。
短大卒の待遇の低さに不安を感じていた
私が入庫した際は同期が100人ぐらいいました。その内の大半が大卒の人達で、私たち短大卒が20人ぐらい、高卒が10人居ないぐらいでした。
同期と言っても年齢は2歳差があったので、年上の同期に対しての接し方に初めは戸惑いました。タメ口を使っていいのか、一応年上だから敬語を使った方がいいのか。
短大卒と高卒は預金係や窓口に大卒の人達は融資係に配属されることがほとんどでした。
会社の中で、預金や窓口は一番下の仕事で大金を動かす融資係が一番上の仕事だという雰囲気がありました。
そのせいか、大卒の特に女性はプライドが非常に高くて、月末など窓口が混んで預金だけではお客様をさばけなくなった時に、融資の女性に手伝いを頼んでも断ってくる人もいました。
私の配属された支店は中型店舗だったので、そこまで融資係も忙しいわけではなかったみたいです。
定時で帰る大卒の人達を見て、忙しさも残業も多かった預金係の私たち短卒や高卒の人達の方がお給料が低く、ボーナスも低いのは非常に不公平だと心の底から思いました。
あまり仕事をしていないのに、大卒の人達の方が給料が高いのは本当に苛立ちを覚えました。
人事の人達も大卒の女性よりも短大卒や高卒の人達の方が素直で仕事も一生懸命にやってくれる。
大卒の女性はプライドが高くて、態度があまり良くない。ということを言っていたので、長年こういう感じなのだなと思いました。
もちろん、大卒の人の中でも良い人はいましたが、ごく少数だったと思います。
短大卒で信用金庫に入社して3年で転職した女性の事例
新卒で信用組合に入組し、3年間勤めました。金融業界に興味があったので就活時には金融系を中心に活動していました。
窓口見学や、業界研究など当時はかなり就活に力を入れていたと思います。実際に愛知の信用金庫に入り、主に窓口業務を行っていました。
朝も早く、支店によっては夜も遅かったので毎日出勤するのが嫌だなと思いながら出社していました。
信用金庫での仕事内容を紹介
始業が早く、なかなかの縦社会だったので上司より早く出社しなければならない風潮でした。周囲の住人に好かれる必要があるので、まずは支店周り、近隣の公園などの清掃活動を朝は行います。
そのあと女性社員は上司の飲み物を用意します。9時の営業と同時に窓口を開け、新規顧客の登録や定期預金の契約・解約、積立預金の契約・解約、預金の管理など銀行の窓口で行われるような一般的な業務を主に行っていました。
たまに金利キャンペーンも行うのでイベント時には来店するお客様が非常に多く、登録だけで1日終わってしまうような状態でした。
ですが、普段はあまりお客様が来ない店舗だったので比較的のんびり時間を過ごしていたと思います。
15時を過ぎたらシャッターを閉めてそこから出納さんと金額があっているか、営業が戻ってきたら当日のお金を集計したりとバタバタと過ごします。
割と15時からの方が忙しいように感じます。窓口ではただ、与えられた仕事だけではなくキャンペーンのお知らせなども行っていました。
信用金庫ではお金のトラブルもあり大変だった
入組してから配属された営業店の社内環境が良くなかったので早く辞めてしまいたかったです。
古い考えを持っている人も多かったので、考え方や価値観に相違があり、働きづらかったです。
キャンペーン時にも勧誘をしなければいけなかったり、大きい金額を出金する際にも使用用途を聞かなければいけないのも
苦痛でした。
自分のお金なのだから自分で下すのにいちいち理由を言わなければいけないなんて、とクレームを入れられてしまうこともあり、確認するたびに冷や冷やしていました。
また事務職で入社したにもかかわらず、途中から営業を勧められたのも不満でした。
今の事務職だけだと一般職扱いになり、給与も下がってしまうとアナウンスを受けがっかりしました。
また、社内のお金に関するトラブル(横領やお客様の承諾もなく定期を解約する等)も度々発覚し、その都度ヒヤリングを受けるのがいやになりました。
支店も自宅からもっと近い場所もあるにも関わらず、片道90分かかる場所に配属されずっと不満に思っていました。
上司に相談するも、解決には至らなかったため転職することにしました。
ただ、金融業界に在籍していたとのことから割とスムーズに転職先が決まったのは良かったと思います。
信用金庫にいたなら、数字得意でしょ?と言われるのはあまり好きではないけれど転職先で楽しく仕事できているのは前職があったからではないかと思います。
また、話のネタにもなるので、こんなことがあったよと話せるのも良かったのかなと感じます。
短大卒で信用金庫に入社して20年以上勤務している女性の事例
信用金庫に20年以上勤務しております。短大を卒業後、事務職で正社員として採用され、内部事務を担当しております。
テラー(窓口係)、自振、為替、出納などを経験しました。最近は預金などのリスクのない商品よりは、預かり資産と言われる投資信託や保険、個人向け国債などの販売に力を入れています。
定期的に試験や通信講座を受ける職場です。働いている(いた)のはメガバンク・地方銀行・信用金庫・その他のどれですか?
信用金庫での仕事内容を紹介
私がしていた仕事は窓口係で、普通預金や定期預金の口座作成を受け付けながら、投資信託や保険商品の勧誘・販売を行います。
最近は犯罪が高度化しており、口座一つ作成するのに審査があり、とても慎重に対応しなければ苦情になってしまうので大変です。
また、顧客から依頼された振込の手続きを行ったり、間違った情報で振り込みが来ているものを相手の金融機関に電文で確認したりします。
間違えたり遅れたりすると、最悪どこかの会社が倒産してしまうような事態が起こる可能性があるため、とても責任のある係です。
信用金庫も四大卒が増えており短大卒は肩身が狭い
短大卒の採用が最近はとても少ないです。ほとんどが四大卒採用になってきました。昔は短大卒=事務職、四大卒=総合職でしたが、今は四大卒でも事務職になれるそうです。
事務職と総合職では基本給に差があり、昇格についても事務職は役職の数が少ないです。
事務職は基本的に内部事務ですが、総合職は渉外業務、所謂外回り営業から始まります。
近年は営業の出来ない若者が増えてきたため(携帯電話の普及が原因で知らない人とはうまく話せない人が多いんです)、また営業職自体も人気がなく人が集まらないため、事務職も外回りをさせられる場合があります。
また、資格試験や通信講座などを定期的にやらされますが、転職しても役に立つ資格は少ないです。
同じ金融系に転職なら役立つかもしれません。正直、学生の時よりも勉強しているかもしれません。
法改正が頻繁にあるので改正のたびに知識を覚えなおしたり、新しい商品がどんどん出ますので、そこでも覚えたりと勉強が常に必要です。
また、金融機関は固いお仕事なので、プライベートで態度が悪いとお客様サービス課に匿名の顧客から電話が入り、「●●支店の〇〇が何々していた。どういうことだ」と注意されます。
車の運転マナーも注意しなければいけませんし、横断歩道のない道を渡ることも難しいです。
常に誰かの視線を気にして生活しなければなりません。とても窮屈な割に信用金庫は給与は高くありません。
なぜなら地元企業の給与金額の平均値から割り出しているからです。メリットは土日祝休みが多いことくらいでしょう。
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