「副業したいけど、銀行って厳しそう…」そんな風に思っていませんか?
実は2025年現在、多くの金融機関が副業を一部解禁しているんです。ただし、やり方を間違えると懲戒処分のリスクもあります。
この記事では、銀行員や信用金庫職員が安全に始められる在宅副業から、会社にバレない対策まで、実践的なノウハウを分かりやすく解説します。
副業を始める前に必ず確認すべき3ステップ

副業解禁とはいえ、金融業界は他業界より慎重なアプローチが必要です。「知らなかった」では済まされない重要なポイントを、順を追って確認していきましょう。
何事も準備が9割と言いますが、副業においてもこの3ステップは絶対に欠かせません。
STEP❶ 就業規則とパワハラ防止ポリシーの”兼業条項”を読む
まず最初にやるべきことは、あなたの勤務先の就業規則を隅々まで読むことです。「兼業・副業に関する規定」という項目を探してみてください。
見つからない場合は、「服務規律」や「職員の義務」の章に記載されている可能性があります。
多くの銀行では、副業に関して以下のような条件を設けています:
- 事前申請制(上司への届出が必要)
- 本業に支障をきたさない範囲
- 競合他社での勤務禁止
- 公序良俗に反しない業務
実際のところ、地方銀行の約7割が何らかの形で副業を認めているというデータもあるんです。ただし、「認めている」と「推奨している」は別物。上司によっては良い顔をしない場合もあるので、慎重に進める必要があります。
STEP❷ 金融庁・業界団体ガイドラインで「許可される副業」をチェック
銀行業界には、金融庁や全国銀行協会が定めるガイドラインが存在します。これらを理解しておかないと、せっかく会社の許可を得ても、後から問題になる可能性があります。
金融庁の監督指針では、銀行員の副業について以下の点を重視しています:
- 利益相反の回避(顧客情報の目的外使用禁止)
- 信用リスクの管理(反社会的勢力との関係遮断)
- 情報管理の徹底(機密情報の漏洩防止)
具体的に避けるべき副業として、投資勧誘業務、他の金融機関での勤務、不動産仲介業などが挙げられます。逆に許可されやすいのは、金融知識を活かした教育・相談業務、一般的な事務作業、クリエイティブな仕事などです。
STEP❸ 副業申請書の書き方と上司への伝え方(テンプレート付)
申請書を書く際は、「なぜその副業をしたいのか」「本業にどのようなプラス効果があるのか」を明確に伝えることが重要です。単に「収入を増やしたい」というだけでは、上司も首を縦に振りにくいものです。
効果的な申請書の構成例をご紹介します:
1. 副業の目的と動機 「金融知識の幅を広げ、お客様により良いサービスを提供するため」 「将来のキャリア形成に必要なスキルを身につけるため」
2. 具体的な業務内容 「オンラインでのFP相談業務(土日のみ、月10時間程度)」 「金融記事のライティング(在宅、週末対応)」
3. 本業への影響の最小化 「平日の業務時間外および休日のみ実施」 「年間売上目標:50万円以下(確定申告対象外)」
上司への相談は、まずはカジュアルな場面で切り出してみましょう。「最近、副業について勉強しているんですが…」といった感じで、いきなり申請書を提出するより、事前に相談している姿勢を見せることが大切です。
銀行員が選ぶべき在宅副業7選【比較表付き】

銀行員の持つ金融知識や事務処理能力は、副業市場でも高く評価されています。
ここでは、実際に多くの銀行員が取り組んでいる在宅副業を、難易度別に紹介します。どれもパソコン一台あれば始められるものばかりなので、気になるものから挑戦してみてください。
① 金融特化ライター
金融業界での経験を最も活かしやすいのが、金融特化ライターです。保険、投資、住宅ローンなどの専門知識を記事にして収益を得ることができます。
② FPオンライン相談・マネーセミナー講師
銀行員の多くが持っているFP資格や証券外務員資格を活かして、個人向けの金融相談やセミナー講師を行う副業です。
③ 在宅コールセンター(金融系)
銀行での電話応対経験を活かせるのが、金融系企業の在宅コールセンター業務です。クレジットカード会社や保険会社の顧客サポート業務が中心となります。
④ オンライン事務・経理代行
銀行での事務処理能力を活かして、中小企業の経理業務や一般事務をオンラインで代行する副業です。
⑤ クラウドソーシングでのデータ入力・校閲
最も始めやすい副業の一つが、データ入力や文書の校閲業務です。特別なスキルは不要で、正確性と継続性があれば誰でも取り組めます。
⑥ スキルシェア(資産運用アドバイス/住宅ローン診断)
ココナラやタイムチケットなどのスキルシェアサービスで、金融知識を活かしたサービスを提供する副業です。
⑦ Udemy/note で売る「金融eラーニング教材」
自分の知識を体系化して、オンライン教材として販売する副業です。一度作成すれば継続的に収入を得られる「ストック型」の副業として注目されています。
“会社にバレない”5つの鉄壁ガード

副業が会社にバレる主なルートは、税務関係、SNS、そして職場での不注意な発言です。これらを徹底的に対策することで、リスクを最小限に抑えることができます。
① 住民税・源泉徴収票でバレる仕組みと対策
最も多いバレるパターンが、住民税の金額から副業が発覚するケースです。副業で得た収入も含めて住民税が計算されるため、本業の収入に対して住民税が高すぎる場合、経理担当者が気づくことがあります。
対策方法:
- 確定申告時の「普通徴収」選択
- 副業分の住民税を自分で納付
- 会社の給与から天引きされない
- 年収20万円以下のコントロール
- 所得税の確定申告が不要な範囲
- ただし住民税の申告は別途必要
- 複数の収入源に分散
- 一つの案件で大きく稼がず、複数に分ける
- リスク分散にもなる
実際の手続きとしては、確定申告書の「住民税に関する事項」で「自分で納付」にチェックを入れるだけです。
ただし、自治体によっては処理が正確に行われない場合もあるので、申告後に市役所に確認の電話を入れることをお勧めします。
② SNS・口コミからの情報漏えいを防ぐハンドルネーム術
SNSからの情報漏えいは、本人が思っている以上に多いパターンです。特に注意が必要なのは、以下のような投稿です:
危険な投稿例:
- 「今日は副業で◯万円稼いだ!」
- 「銀行員だけど、実は…」
- 作業環境の写真(制服や社員証が写り込み)
おすすめは、全く関係のない趣味や興味から名前を作ることです。例えば、「コーヒー好き」なら「カフェラテ太郎」といった具合に、金融とは無関係の要素を組み合わせます。
③ 副業収入の記帳と確定申告(e-Tax)完全マニュアル
副業の収入管理は、会計ソフトを使って月次できちんと記録することが重要です。年末にまとめてやろうとすると、記録漏れや計算ミスの原因になります。
推奨する管理方法:
- 会計ソフトの導入
- freeeやマネーフォワードクラウド
- 銀行連携で入金を自動取得
- 月次での収支確認
- 毎月末に収入・経費を整理
- 年間売上の予測と調整
- 必要経費の適切な計上
- パソコン代(按分)
- 通信費、電気代(在宅分)
- 書籍代、セミナー参加費
確定申告はe-Taxを利用することで、税務署に行く必要がなく、処理も早くなります。マイナンバーカードがあれば、スマートフォンからでも申告可能です。
重要なのは、経費の根拠をしっかりと保管しておくことです。レシートや領収書は写真で撮影してクラウドに保存し、いつでも確認できるようにしておきましょう。
④ 休日・勤務中の”時間帯ログ”を残さない働き方
オンラインでの活動は、思っている以上に時間帯のログが残ります。これらの情報から勤務時間中の副業活動がバレるリスクがあります。
注意すべきログ情報:
- チャットワークやSlackの最終ログイン時間
- クラウドソーシングサイトでの作業時間記録
- オンライン会議の参加履歴
特に気をつけたいのは、クライアントからの急な連絡への対応です。「すぐに返信してくれて助かります」と評価されても、それが勤務時間中だと問題になる可能性があります。
⑤ 就業時間外のZoom背景&騒音対策で同僚に悟らせない
在宅副業では、オンライン会議が避けられません。背景や音声から副業活動が同僚にバレないよう、細心の注意が必要です。
意外と見落としがちなのが、Zoomの表示名です。設定によっては本名が表示されてしまうので、副業用のアカウントでは必ずハンドルネームに変更しておきましょう。
また、同僚が同じマンションに住んでいる場合もあります。深夜の会議や大きな声での商談は、近隣住民に聞かれる可能性も考慮して時間と場所を選ぶことが大切です。
よくある質問
- 副業が会社にバレたらクビになりますか?
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即座にクビになることは稀ですが、就業規則違反として懲戒処分の対象になる可能性があります。まずは厳重注意や減給から始まり、悪質な場合は懲戒解雇もありえます。事前申請制を導入している銀行が多いので、必ず事前に相談することが重要です。
- 年収20万円以下なら確定申告は不要と聞きましたが本当ですか?
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所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要です。多くの人がこの点を誤解しています。住民税は1円でも副業収入があれば申告義務があるので、必ず市役所で手続きを行ってください。
- FP資格を活かした副業をしたいのですが、投資商品の販売はできませんか?
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投資商品の販売や勧誘は金融商品取引法により厳しく規制されており、銀行員の副業としては完全にNGです。教育や相談業務に留め、具体的な商品推奨は避けましょう。「一般的な情報提供」の範囲内でサービスを提供することが重要です。
- 在宅ワークをしていることを家族に知られたくありません
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家族の理解を得ることは副業成功の重要な要素です。完全に隠すよりも、「スキルアップのための勉強」として説明し、徐々に理解を求める方が現実的です。家族の協力なしに継続的な副業は困難になることが多いです。
- 副業収入が安定しません。継続的に稼ぐコツはありますか?
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単発案件ではなく継続案件の獲得に注力することが重要です。クライアントとの信頼関係を築き、月次顧問契約や定期的な業務委託契約を目指しましょう。また、複数の収入源を持つことでリスクを分散できます。
- 本業が忙しくて副業の時間が取れません
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まずは1日30分から始めてみましょう。通勤時間や昼休みを活用した情報収集、休日の2-3時間を集中して作業に充てるなど、小さな時間を積み重ねることが大切です。完璧を求めすぎず、継続することを優先してください。
- 副業で得たスキルは本業にも活かせますか?
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多くの場合、相乗効果が期待できます。ライティングスキルは稟議書作成に、Excel VBAは日常業務の効率化に、コミュニケーション能力は顧客対応に活かせます。副業を通じて得た経験が本業での評価向上につながることも珍しくありません。
- クラウドソーシングで良いクライアントの見分け方は?
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発注者の評価が4.5以上、継続的に案件を出している、返信が丁寧で具体的、報酬の支払い実績がある、などを確認しましょう。逆に、異常に高単価、契約前に個人情報を求める、連絡先の交換を急ぐクライアントは避けるべきです。
- 副業を始めてから体調管理が心配です
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本業に支障をきたしては本末転倒です。睡眠時間は最低6時間確保し、週に1日は完全な休息日を設けることをお勧めします。体調不良が続く場合は、一時的に副業をセーブすることも大切です。長期的な視点で取り組みましょう。
- 将来的に副業を本業にしたいのですが可能でしょうか?
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十分可能ですが、慎重な準備が必要です。副業収入が本業の7-8割に達し、かつ1年以上安定していることが独立の目安です。退職前に顧客基盤の確立、運転資金の確保、健康保険や年金の手続き準備を完了させておくことが重要です。
まとめ:月3万円→年36万円。まずは”小さく試す”が勝ち筋
銀行員や信用金庫職員にとって、副業は単なる収入源ではなく、将来のキャリア形成や自己実現の重要な手段となります。ここまで紹介してきた内容を実践すれば、月3万円の副業収入は決して夢ではありません。
成功への3つのステップ
まず第一歩として、今日から始められることがあります。就業規則の確認、クラウドソーシングサイトへの登録、スキルの棚卸しなど、準備段階から始めてみてください。完璧を求めず、小さな一歩を踏み出すことが何より大切です。
次に、自分の強みを活かせる分野を見つけることです。銀行員としての経験は、多くの業界で高く評価される貴重な資産です。その経験を活かせる副業から始めることで、効率的にスキルアップと収入アップを実現できます。
最後に、継続することの重要性を忘れないでください。副業は短期間で大きく稼げるものではありませんが、コツコツと積み重ねることで確実に成果が見えてきます。
リスク管理を怠らずに
副業を始める際は、常にリスク管理を意識してください。会社にバレるリスク、本業への影響、健康面での負担など、様々なリスクを事前に検討し、対策を講じることが成功の鍵となります。
特に銀行員の場合、コンプライアンスの観点から一般的なサラリーマンより厳しい制約があることを理解し、その範囲内で最大限の成果を目指すことが重要です。
未来への投資として
副業で得られるのは収入だけではありません。新しいスキル、人脈、そして自信も同時に手に入れることができます。これらは将来のキャリアチェンジや独立を考える際の貴重な財産となるでしょう。
今すぐに大きな変化を求めるのではなく、まずは小さく始めて、徐々に規模を拡大していく。この着実なアプローチこそが、銀行員の副業成功の秘訣なのです。あなたも今日から、新しい可能性への第一歩を踏み出してみませんか?
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