派遣会社からの斡旋で銀行の事務員として派遣された経験がある方はわかると思いますが、銀行員の仕事は大変です。
派遣会社からは事務作業をするだけと聞かされて行ってみたら窓口業務をやらされて、挙句の果てに営業ノルマまで与えられたなんてケースもあるようです。
お金を取り扱う仕事で責任は重いのに給料は安い。本当に割に合わない仕事だと思います。
銀行で働いていると言うと世間体は良いかもしれませんがメリットはそれだけです。銀行員の派遣なんて辞めて他の仕事をした方が肉体的にも精神的にも楽になれますよ。
今回は銀行で派遣社員として働いている方に仕事内容や銀行の不満など教えていただきました。
銀行員の派遣社員のリアルを紹介!
地方銀行で派遣社員として働いていた40代男性の事例
私は40代の男性です。大学を卒業後、大手金融機関に新卒で入社して正社員として採用され12年ほど勤務しました。
しかし、精神的に限界を迎え、一身上の都合により退社。その後、工場での食品生産の仕事に就くも、まったく慣れない仕事の為すぐに転職。
ハローワークで仕事を探すも未経験者はなかなか採用されず。派遣会社を利用して地方銀行にて3年ほど勤務していました。
地方銀行での仕事内容
初めは、職場の後方にて書類の整理や印鑑が押し漏れていないかなどの書類チェックの仕事をしていました。
その後、証券外務員資格やファイナンシャルプランナーの資格を取得されられて、少しだけ窓口業務をしていました。
窓口業務と言っても、銀行のATMの近くでお客さんが操作に困っている時に教えたり、お客さんがトラブルにならないように監視していたり、窓口でトラブルになったお客さんを、別室に案内したりという雑務が主な仕事でした。
窓口に出してある書類の補充や差し替え、お年寄りが、振り込め詐欺に引っかからないように見張っていました。
他には、お金のありそうなお客さんを投資信託専用窓口に案内し、商品の勧奨をしたり、よく言えば遊撃手、悪く言えば何でも屋といったところでしょうか。
派遣社員なのに仕事内容は正社員とほぼ同じ
派遣社員で銀行に派遣されたので正社員の仕事とは違いもっと楽な仕事だと思っていました。
しかし私の場合、金融機関経験者という事もあってか、他の正社員と同じような仕事の内容で、こちらは派遣社員なので給料は派遣の金額しかもらえないという事にとても悔しい思いをしていました。
特に金融商品を勧奨した際に正社員の方には手当てが付くのに、私には手当てが全くつかないという事が一番おかしいと思いました。
最近の銀行では保険会社と連携して(アフラックなど)銀行に来てくれたお客さんに保険商品を進めることがあります。
私の場合、派遣社員だったのですが、支店長から「まあ、形だけの物だから・・」と言われて保険の営業のノルマを与えられ営業の推進率まで管理されていました。
しかも、基本的には窓口の業務はさせてもらえないし、窓口に来るお客さんは超高齢者か問題のある人ばかりだし、こんなお客さんにどうやって保険商品を勧めて加入させればよいのか、まったくよくわからないで仕事をしていました。
その後、営業のやり方を教えてもらえるわけでもなく、営業ノルマは全く達成できず、他の職員からは白い目で見られてどうしても職場にいづらくなって結局は退職することになりました。
元はと言えば、派遣会社の担当の人が、「銀行内での書類整理が主な仕事です。」と言っていた時点で、その人が銀行の仕事内容をまったく理解していなく、派遣社員はいつでも切り捨てできるものだという認識でしかないという事だと思いました。
地方銀行で派遣社員として働いている30代女性の事例
私は短大を卒業後、地方銀行で8年間勤めていました。店舗では色々な経験があるものの、テラーの経験が一番長く、銀行内で開催されたテラーの大会で、優勝したこともあります。
その後、結婚出産で6年専業主婦でいました。夫の転勤で他県へ引越しをしたのを機に、派遣ですが銀行で働きたいと思い、窓口希望で応募しました。
地方銀行での仕事内容
私が派遣された地方銀行でしているのは窓口業務です。テラーとして派遣で採用されました。
勤務時間が決まっており、窓口の営業時間を基準としていますが、自分の仕事は時間内に終わらせるようにしています。
派遣の仕事は平日毎日ではなく、月間の勤務日数が決まっています。窓口の混雑する日を優先に社員が休みの日に重ならないようにシフトが組まれます。
融資の窓口は異なるものの、税金や普通預金、当座預金など預金関係全般を扱っています。
最近は本人確認が厳しくなっており、窓口での処理の中には本人確認の作業も多くあります。説明をして本人確認書類の提出をお願いしています。
窓口での受付では、お客様が直接行う機械操作もあります。使い方を説明し、スムーズに操作できるようにサポートする仕事もしています。
派遣社員も転勤があり大変
最初に派遣で応募した時は自分で応募する店舗を選ぶことができました。私は、通勤に便利なところを選びました。
派遣会社の方との面接時に店舗によって求められる年齢層が異なることを教えてもらいました。幸い希望した店舗では応募時の年齢が合っていたようで、歓迎されました。
ここまでは良かったのですが、派遣でも転勤があります。3年で転勤になりました。次の店舗は駅から離れていたため通うのが大変でした。今はまた転勤になり、駅から徒歩圏内のため通勤しやすくなりました。
若い女性の方が待遇が良い点が不満
地方銀行に勤めていて感じる不満点は、女性は若い人の方が好まれることです。通勤に便利な都心部の支店は若い年齢層を採用する傾向があります。
これは顧客ニーズを意識したものですので仕方ないとは思いますがやっぱり不満です。私はこれから先は田舎の方へ回されるようです。
田舎に行くほど通勤は不便になります。車での通勤も可能ですが運転は苦手なので今後の転勤先によっては転職も考えています。
面接時に派遣でも定年まで働けるか聞かれました。人材を育てるためには1年はかかるため、長く働ける人を採用したいと言われました。
採用されたい一心で定年まで働きたいことをアピールしました。定年まで働いてほしいと言われることはうれしいことですが、若い方と同じように働けるかどうか心配です。
システムが変わったり、処理方法が変わったり、新しい商品が出たりと思えることがたくさんあります。
3年ごとに転勤もあるため、臨機応変に慣れていかないといけません。周りでは、介護との両立が難しいからと50代前後の方の離職も目立っています。
最後に
銀行員の派遣は仕事量は多くて責任は重く、割に合わない仕事の一つだと思います。
自身の希望に合った派遣先が銀行しかなければ仕方ありませんが、そうでなければ他の仕事を探すことをお勧めします。
せっかく働くのであれば雰囲気の良い楽しい職場で働きましょう。派遣は仕事の選択が比較的容易にできますので、派遣会社に要望を伝えてみましょう。
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