どんな仕事にもストレスはつきものですが、地方銀行・信用金庫の仕事はお金を取り扱うので、より集中して業務を行う必要があります。
1円でも現金が足りないと社員全員でお金を探すなんてことを聞いたことがあるという方も多いと思いますがこれは本当です。
私も地方銀行で働いていた時に現金が合わなかったことがあります。何度自分のポケットマネーからお金を出したいと思ったことか(笑)
現金が合わないと支店の評価が大幅にマイナスされてしまいますので支店長を始め上司からめちゃくちゃ怒られます。ですので、営業成績も重要ですが日々ミスがないように仕事をすることも同じくらい重要です。
ただ、そんな日々のストレスに耐えられない人も多く、毎年多くの新入社員や中堅社員が転職していきます。今回は日々のストレスに耐えられず退職した女性の事例を紹介させていただきます。
ストレスを感じた時に行っていた対策等についても教えていただきましたので参考になれば幸いです。
地方銀行・信用金庫に就職したもののストレスから退職した女性の事例
信用金庫の古い体制に馴染めずストレスを感じた
山田えりこと申します。4年制の大学を卒業後、地方の信用金庫に就職しました。ですがその仕事は半年ほどで辞めてしまい、現在は同じ県内の製造メーカーで製造の仕事をしています。
現職は6年ほど続けています。結婚はしており夫と賃貸で二人暮らし、ペットの猫たちと一緒に、収入は高くありませんがつつましく幸せに暮らしています。
新人への教育体制もなく女性には雑用をさせる古い体制
配属された支店の環境と、人間関係になじめず大きなストレスを抱えることになりました。理由の一つ目は、新人が育つことができる環境ではなかったのではないかと思います。
その支店はすべての支店の中で最も1日あたりの来客数が多い店で、開店前から閉店間際までお客様が途切れません。
余裕な人員などいませんから、私に仕事を教えてくれる人はそもそもいませんし、親切で指導してくれる時もいつもイライラしていました。
また、基本的には支店長は外回り係の長であり、テラーや後方の仕事ぶりはほとんど見ていません。直接の上役となる支店長代理はとても気難しいいわゆるお局様でした。
私が仕事をゆっくりしかできなかったり、同じような作業しかできなかったりするといつもその時だけは呼び出されて皆の前で怒られました。もちろん皆忙しいのでフォローしてくれる先輩はいません。
二つ目の理由は、女性は雑用をして当たり前という古い文化に耐えられなかったことです。まず、女性社員は定時よりも早く出社し、お茶を沸かしトイレ掃除をし灰皿を交換します。
男子トイレも女子がやります。もちろん店内を掃除するのもです。男性は皆もう自分の仕事を始めています。昼休みの時間も、皆が使い終わった後の食堂を女子社員が掃除しています。
また、古い会社の宴会は男女ともに強制参加ですが、女性は自分はほとんど飲み食いできない状態で男性に(後輩だとしても)お酌をして回って、配膳や注文などの給仕係をやります。
得意先の行事があったときにも、入社数年の女子社員が同行します。女性社員をコンパニオン扱いしていることが、それを皆が当然受け入れていることが信じられませんでした。
支店長の同意の元で本社の人事担当に相談
金融機関は、月初、年金の日、給料日、月末、月曜日と水曜日と金曜日(つまりほとんどの日)はとくに忙しいので、基本的に急な休暇を取ることは許されません。
それなのに精神的につらくなり、パラパラと出社できない日が増えてきたので、(幸いにも有給休暇は入社時から付与されていたため)数日は休みをいただき、支店長に相談した上で本社の総務課の人事担当の人に現状を相談しました。
- 支店内に教育係を決めて指導してもらえるようにする
- 支店長もその様子を見るように依頼
- 預金役席には厳しい指導を行わないように注意する
教育係をつけてもらい、現在の状況を改善できるように私の上司に対して言ってもらえるということになりました。
しかし、店の客数や仕事が減るわけでもありませんので、そのような提案はあったもののほとんど現実になることはありませんでした。
改善が見られないことを上司と人事部に再び相談し、支店勤務ではなく本社で総務業をやらないかと誘われもしましたが、疲れ果ててすっかり精神的にも病んでいた私はそのまま辞めてしまいました。
忙しいなか私の不満に、上司や総務の人は誠意をもって応えようとしてくれたとは思っています。ですが、ずっと同じ体制で同じ文化で商売をやってきた地方の小さな信用金庫の文化は、私には合わなかったようです。
私が辞めたあと同期の友人に聞いた話ですが、私が辞める前も後もそうして辞める社員が続出していたようです。
現在ではパワハラをする管理職は遠くへ飛ばしたり、新入社員はゆっくりした支店で段階的に教育する枠組みができるなど、具体的に少しずつ改善されているようです。
地方銀行では妊娠中の大変さが理解されずストレスを感じた
二児の母で今は専業主婦をしています。地元の大学を卒業後、地方の銀行に就職しました。地元出身の人たちか多い職場で、窓口での対応をメインに3年ほど働きました。
結婚後一人目を妊娠し産休育休を取るまで働いていました。育休後復職しようと思っていましたが、育児と仕事と家事の両立が難しく退職することとなりました。
悪阻で大変な時に配慮は全くなし
一人目を妊娠後も働いていたのですが、悪阻が酷く毎日フラフラの状態で働いていました。職場の同僚は男性や独身の方が多く悪阻を理解してもらえず、そんなのは甘えだ。そんな状態で子育てなんて出来ない。などと言われていました。
私が若くして結婚妊娠したためか年上の独身女性からは、早すぎる。まだちゃんと仕事にもなってないのにもう妊娠で産休を取るなんてちゃんとした普通の社会人がすることではない。などと言われました。
だんだん悪阻なのか職場に行くことがストレスなのかわからない状態になっていましたが、毎日吐きながら仕事をしていました。
悪阻が落ち着いてからも私の目の前で飲み会の計画を立て、「○○さんは妊娠中だから来ない方がいいもんね。」と言われ強制不参加にされました。
また、参加した飲み会では目の前でタバコを吸われたりして、妊婦が飲み会に行くべきではないと学びました。
それぞれみなさん色んな立場から色々な思いもあるのでしょうが、勤務していた間妊娠への配慮はなく、ただただ迷惑がられていのが悲しかったです。
妊娠初期は悪阻とストレスとが相まって、妊娠中なのにどんどん痩せてしまい大変でした。お局の方が権力をもっている職場だったので助けてくれる人はいませんでした。
周囲からの言葉を受け流すことで精神的に落ち着いた
初めの頃は今までの、妊娠まえとの対応の違いに戸惑い悲しんだり頑張ってみんなの輪に入ろうと必死でしたが、もういいや。と諦めてからは精神的に落ち着いた気がします。
勤務中は何を言われたとしても嫌味は聞こえてないふりで受け流し自分の心に負担をかけないよう心がけました。私は妊婦だったので産休という逃げるタイミングが決まっていたのも大きいと思います。
あと何ヶ月働けば休める。と毎日カレンダーをに印を付け、一日終わればその日を消しあと何日でこの職場からお別れできるかばかりを考えて過ごしていました。
それが私の心の支えだったと思います。産休育休取得後、職場復帰するよう言われていましたし私も一応そのつもりではいたのですが、子育てに追われる日々の中にあのストレスになる職場に戻る勇気はありませんでした。
確かに職場復帰すると言いながら育休も取り結局退職されるのは上司としては嫌味も言いたくなるかもしれませんが、最後まで祝福や気遣いの言葉もなくただただ嫌味しか言わず人を追い詰める職場は異常だったなと思います。
産休育休を丸々取得したにもかかわらず職場復帰しなかったことが私の精一杯の仕返しです。嫌味をいちいち受け止めていたら心が折れてしまっていたと思います。早めに受け流すということを覚えたのも良かったなと思っています。
信用金庫ではやりたい仕事をさせてもらえずストレスを感じた
私は信用金庫に四大卒後新卒で入庫し2年間勤務していました。大都市にある大手信用金庫ではあったのですが、信金だけあって体制が古かったりワンマンだったりする会社でした。
配属は支店で、窓口や後方事務、融資事務など全てのポジションを経験し、メインは窓口でした。しかし、2年で広告代理店の事務に転職しました。
やりたい仕事をさせてもらえずストレスが溜まった
配属先の支店では、一応ジョブローテーションという形で窓口業務や後方事務業務だけでなく融資事務や法人営業もやらせてはもらいました。
しかし、女子は窓口のような決めつけがあり、希望などを聞いてもらえることもなく窓口メインで配属されました。個人的には融資業務の方に興味があり面談等で伝えましたが配属されることはありませんでした。
窓口はハイテラーローテラーの区別はなく、窓口は常にハイテラーだけが開いているような状態です。
私の配属支店は駅から遠く、地域密着みたいな感じだったので、とにかくその地域のご老人が年金を引き出しに来たり、税金を払いに来たりします。
その状態でノルマのようなものを設けられ、定期預金に預けてもらうように勧誘しろと言われるので、とにかくニーズがあいません。
年金を引き出す年配の方などとにかくお金に余裕がなさそうな方がメイン層なのに、その相手に預金に勧誘するのはどう考えても無理がありました。
上司にもその旨を伝えますが、上司も「わかっているがこちらも上から言われてどうしようもないから勧誘頼む」というような状態で、私の考えややり方とはとにかく合わない、常識がないと思っていました。
まともな営業もさせてもらえない状態で押し付けられることが多く、ストレスが溜まりました。
信用金庫で働き続けることは無理だと思い転職活動開始
定期預金などのノルマのようなものは一応こなしていました。お客さんにチラシをとにかく配る、記帳の際に残高のある人には積極的に声かけするなどのことはしていました。
お陰である程度の定期預金のノルマの金額はこなせていたものの、一時凌ぎでずっと続かないような営業の仕方だったので、こちらもストレスの限界があり転職や支店の配置変え(転勤)などを訴えるようにはしました。
しかし、転勤は4年目からのような目に見えない暗黙のルールのようなものがあり、しばらく動かせてもらえるような気配はありませんでした。
そこで、転職を考えはじめ、面接など受け始めていました。すぐに良い転職先は見つかりはしなかったものの、ある程度の手応えを感じることができたので真剣に転職を行いました。
辞める時はかなりの引き留めにあったものの、「やめることにしました」という意志をとにかく前面に出し、最低限の引き継ぎをこなしました。
ノルマなど自分の評価には関わるが基本給には全く関係のない仕事は全て拒否するようにしたところ、会社側も揉めたくないと思ったのか何か言われることもなく辞めることができました。
すぐに就職先が見つかったので思い切って辞めて良かったと真底思っています。
地方銀行では男尊女卑の文化がすごくストレスを感じた
東京都にある地方銀行に新卒から勤務、現在は転職し保険会社にて保険外交員をしております。地方銀行では1年目に事務係での出納業務・窓口業務、2年目からはリテールの営業を行っていました。
リテール営業時代は、周りは男性社員ばかりという環境で3年ほど仕事をし、お客様に保険や投資信託、外貨預金など資産運用提案を行っていました。
上司の男尊女卑が酷かった
私が所属していた課内は私以外は全員男性という職場でした。30代の課長代理がお子様の保育園の送り迎えを理由に朝活を推進していました。朝7時に出勤して定時退勤するという制度です。
もちろんノー残業では帰れるはずなく、いつもと同じ時間までサービス残業として仕事をしていました。残業が難しい旨を伝えたりすると、「子供のことなんて、奥さんにやらせとけばいい。」との一言。
また別の課の女性課長がお子様の体調不良で仕事を急遽休みことになった際には、「だから女には仕事を任せられない。」と言っていました。
その反面、もちろんわたしは男性行員と同じ業務量、同じ予算の仕事をしていました。課長の世代(50代)の銀行員は比較的給与水準も良かった時代であり、結婚したら奥さんは専業主婦が当たり前。
ただ、現在の若手行員は給与も低く、ただ求められる仕事量は増えており、銀行員だからといってものすごくお給料をもらってるわけではなく、共働きが当たり前の時代。
そのような時代の中でも、女だから仕事を任せられない、家のことは女がするのが当たり前。
この人にとっては、家のことは旦那に任せず女が一人でするのが当たり前、かと言って働いてるんだから仕事も男性社員と同じように働くのが当たり前なんだろうなと常にストレスを抱えていました。
古い体質は変わらないので転職を決意
私自身は、独身で男性社員と同じ分働ける状態だったので、「女だから」と言われないように、自分の仕事や予算は完璧にする、そしてお子様のいる女性行員が少しでも早く帰れるように裏で仕事を手伝って、帰れるように根回しをしていました。
ただ、そのような行動も抜本的な対策にはなっておらず、結果として将来を見据えて転職をするという運びになりました。
組織として古くからそのような文化が根付いている以上、変えていくのは難しく、個人の力ではどうしようもないと思っていました。
今の50代の人たちが定年退職(65歳)を迎え、共働きが当たり前の若手世代が上に立つ時代がくれば少しずつ組織も変わってゆくのかもしれませんが、そうなった頃には私自身も子育てがおわり、再びバリバリ働ける状態かもしれません。
そこまでゆっくり待てないな、という考えのもと、そのような組織から離れて働きやすいストレスのない組織に移るという選択をとりました。
現在の仕事は、個人事業主のような形なので背負うものは大きくなりますが、対人関係のストレスもなく、自分の仕事は自分ですることで全部が完結するので非常に働きやすい環境です。
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最後に
地方銀行や信用金庫の仕事はお金を取り扱うのでミスのないよう仕事をしなければならず、他の仕事と比較して精神的な負担が大きいです。
ミスをすると一大事ですからね。そんな中で毎日仕事をしているわけですのでストレスは溜まります。
上手くストレスを発散できていれば良いのですが、そうでない場合は早めに転職するのも一つの手ですよ。
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