徳島大正銀行というのは徳島市に本店を置く第二地方銀行で、「とくぎん」の名で地元の人たちに親しまれている地方銀行です。以前は徳島銀行でしたが、2020年に大正銀行と合併した銀行です。
徳島大正銀行の平均年収は約530万円程度であり、徳島県内では比較的高い水準ですので就職先として人気があります。
ただ、今後も安泰かと言えばそうとも言えません。徳島県は今後人口や企業数が減少することが予想されますので、県内トップの銀行である阿波銀行と顧客を奪い合うこととなります。
その中で生き残れるかどうかは不透明と言えます。そのため、将来性に不安を感じて転職をする行員も多いようです。
今回は徳島大正銀行を20代後半で転職した男性に転職先としてどこが人気なのか聞いてみました。転職したいと考えている方の参考になれば幸いです。
徳島大正銀行から転職した3つの理由
私は関西の大学を卒業し徳島大正銀行に約6年間勤務しました。28歳の頃に転職サイト(リクルートエージェント等3社)を利用し、政府系金融機関に転職しました。
転職先での業務内容は法人営業で、融資や事業承継、外為関係やデリバティブ商品の提案をおこなっております。私が20代で転職を転職をした理由は以下の3点です。
- 年収をアップさせたかった
- キャリアアップをしたかった
- 幅広い業務に携わりたかった
年収をアップさせたかった
転職前でも世代別の平均年収以上には所得があり、生活水準は低い訳ではありませんでした。
しかし、常態化したサービス残業や、過大なノルマ、接待や付き合いへの自己犠牲(金銭的、体力的負担等)、自己啓発等を総合的に考えると割に合っているとは到底思うことができませんでした。
また、土日祝日も資格取得のために時間を使う必要があり、休みが休みじゃないなんて思ったこともあります。そのため転職を検討し始めました。
キャリアアップをしたかった
地方銀行ということもあり、優秀な行員よりも能力の低い行員の数が相対的に多いことから少し努力すれば早く出世できる環境でした。
しかし、それは「井の中の蛙」であることから、より大きな規模の企業や厳しい競争環境では自分自身がどの程度の存在であるかを試したいという気持ちが強くなり転職を決意しました。
幅広い業務に携わりたかった
私が勤務していた銀行ではのメイン業務は法人営業で、融資の提案を行っていました。融資というのは他行との差別化が難しい商品です。
差別化を図ろうとすると融資金額や金利、融資期間等の条件面を良くするくらいでしかできません。ただ、それも他行に追随されてしまえばそれまでです。
一方大手地銀やメガバンク、政府系金融機関は、融資条件一辺倒で勝負するのではなく、為替やデリバティブ、シローン、税金対策、事業承継対策、ビジネスマッチング等の多様な提案を組み合わせて勝負していました。
私自身も今まで以上に金融知識を深め、扱える環境で挑戦したいという思いが強くなり転職を検討しました。
徳島大正銀行からの転職先として人気のある企業を紹介!
次に私が勤めていた際に転職していった同期や先輩などから人気の転職先を紹介させていただきます。
地方公務員
徳島大正銀行から最も人気のある転職先は地方公務員です。特に市役所への転職が人気があります。
私の場合は銀行から銀行に転職しましたが、大半の人は過度なノルマやパワハラ、過酷な業務(長い拘束時間)、望まない付き合い(飲み会等)に嫌気が差し転職をしていました。
そのため、転職先を考える上で最も重要視されるのはノルマがないことです。次に土日祝は休日であることです。
銀行も土日祝日は休みですが、資格試験の勉強や受験に充当する必要があることや、私の前職では休日研修という強制的な集合研修が高頻度でありました。
上記のような観点から考えると、安直ですが公務員に転職する人が多くなります。銀行員は自分自身のことを少なからずエリートだと認識しており、中小企業や飲食業界などに転職することをキャリアダウンと感じています。
また、安定性を重要視していることから公務員が選ばれている思います。ノルマからは逃げたいが、銀行のように安定している職場かつ世間体がいいところで働きたいということです。
日本政策金融公庫
2番目に人気がある転職先は日本政策金融公庫です。上記にも記載しましたが、過度なノルマからは逃げたいという転職の動機に加えて、世間体や給料の安定性は悪化させたくないという思いがあります。
転職活動をする上で気付くのですが、銀行員より給料を上げるもしくは維持するのであれば基本的には上場企業の営業職が主な選択肢になります。
しかし、上場企業の営業職に転職すると今までと同様に過度なノルマに苦しめられることや、もし異業種であれば慣れるまではより苦労することが想像できるためそのような選択はしないことが多いです。
しかし、日本政策金融公庫であれば民間の金融機関ではないため過度なノルマがないこと、一般的な地方銀行や信用金庫(大手地銀除く)と比較して給与や福利厚生も充実していることから、より良い環境下で働けて給料アップが望めるということで転職する人が多いです。
加えて、全国に店舗があることや、定期的に中途採用の募集をかけていることから転職しやすいイメージです。
ジブラルタ生命保険株式会社
営業開始 | 資本金 | 従業員数 | 平均年収 | 本社所在地 | 採用HP |
2001年4月 | 755億円 | 12,228人 | 780万円 | 東京都千代田区 | 詳細を見る |
3番目に人気がある転職先はジブラルタ生命保険株式会社です。個人営業は、保険商品や投資信託を富裕層(預貯金が多い個人のクライアント)に提案することが多く、様々な保険会社や証券会社とバッティングします。
ジブラルタ生命保険の担当者は引き抜きをすると報酬が得られるらしく、クライアントに銀行の担当者の名刺を見せてもらい直接引き抜きの電話が掛かってきます。
外資系保険会社ということもあり、歩合の割合が多いものの給与の高いため転職を決める人が多いです。
銀行でそこそこの営業成績を上げていても成績が悪い人との給与の差はほとんどなく、賞与で若干の差がつくぐらいなのでその点に嫌悪感を感じている人が多くいます。
その分、ジブラルタ生命保険は歩合性なので、やればやるだけ給与が増えるという点で魅力を感じて転職する人が多いです。
一方で、安定性は低いので思ったように成果が上げられなかった転職社は3年以内で再度転職している人も多くいる印象です。
最後に
地方銀行は今後も再編が進んでいくことが予想されます。吸収する側の銀行であれば良いのですが、吸収される側の銀行に勤めていた場合は年収が下がったり、役職から外されるなんて可能性があります。
ですので、20代のうちに転職を将来性のある会社に転職するという選択もアリだと思います。
地方銀行からの転職は意外と簡単にできます。銀行に勤めていたということは一定水準の社会的な知識を持っていると思ってもらえます。ですので、転職活動は思っているよりも楽に行うことができます。
また、実際に転職してみても地方銀行時代よりは仕事は楽なケースが多いです。あれだけ大変な業界で働いてきたのであればどこでも仕事はこなせると思います。
仕事が大変で転職を考えているという方は一度検討してみると良いと思います。地方公務員を目指そうと考えている方は年齢制限もありますのですぐに勉強を始めましょう!
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