地方銀行や信用金庫への就職というのは倍率が高く内定を取るのが難しいです。特に都市圏の銀行は倍率が高く、内定を取るのが難しいです。ちなみに倍率は10~20倍程度と言われています。
ですので、地方銀行や信用金庫に就職できた方というのは真面目で優秀な方が多いです。もちろんそうでない方もたまにはいますが(笑)
ただ、せっかく就職したにもかかわらず3年以内に辞めていく人は多いです。銀行は離職率が高いと聞いたことがある方もいると思いますが、入社して3年で3割、5年で5割の人が転職して行きます。
しかし、これは銀行業界に限ったことではありません。どの業界も入社して3年で3割程度の人は転職をしていくようです。
平成10年 | 平成15年 | 平成20年 | 平成25年 | 平成30年 | |
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1年目退職率 | 12.9% | 15.3% | 12.2% | 12.8% | 11.6% |
2年目退職率 | 9.8% | 11.0% | 9.5% | 10.0% | 11.3% |
3年目退職率 | 9.3% | 8.9% | 8.5% | 9.4% | 8.3% |
合計 | 32.0% | 35.4% | 30.0% | 31.9% | 31.2% |
これは厚生労働省が発表している3年以内の離職率の推移です。この数値は平均数値ですので業界によって多少前後しますが、ここ20年間は約3割の人が3年以内に転職をしているということです。
ということは3人に1人は3年以内に転職をしているということです。それだけ転職がしやすい環境になったということです。
一昔前までは就職したら3年は我慢しなさいなんて言われていましたが、今は自分に合っていないと思ったら早めに転職をすることも良い選択と言えそうです。
ただ、転職するにしても事前準備は必須です。辞めてから仕事を探すというのは極力控えましょう。毎月の収入があるという状況というのは心の安定度合いが違うからです。
収入がないと冷静な判断ができなくなってしまう可能性があります。お金がないから取り敢えず転職したけれど失敗だった、なんてことにならないためにも余裕を持って転職活動をしましょう。
地方銀行・信用金庫から早めの転職をオススメする理由
せっかく大変な就職活動を乗り越えたのに転職だなんてもったいないと思われる方がいるかもしれませんが、今後の地方銀行の将来性を考えた場合、早めの転職をオススメします。
第二新卒の求人に応募できる
第二新卒と言うのは新卒で入社して3年未満の求職者のことを指すことが多いです。年齢的には25~26歳くらいまでになります。
会社によっては第二新卒を積極的に募集しているところもあります。その理由は新卒の大学生を希望通りに採用できない企業も多いからです。
新卒者は大手企業や安定した職種への就職を希望する傾向がありますので、どうしても知名度が低い企業やベンチャー企業、中小企業へ人が集まりにくいです。
そのため、第二新卒を積極的に採用している企業は多いです。第二新卒はの採用では「一般的な社会人としてのマナー」が身についていることが求められます。
地方銀行や信用金庫で勤務していた方なら社会人としてのマナーは間違いなく身についていますし、仕事のスキルも身についていますので問題なく転職はできます。
給料がアップする
地方銀行や信用金庫の社員の給料は役職に就くことができなければ低いです。手取り20万円を切ることなんて普通です。
金融機関によって異なりますが、新卒で入社してから役職に就くことができるのに8年程度はかかります。それまでは平社員で低い給料で働かされることになります。
ただ、世の中には稼げる会社はたくさんあります。転職先として人気のある生命保険業界やM&A業界などは30歳で1000万円以上稼ぐことができますので魅力的です。
将来性が低い
安い給料でも10年間働き続ければ役職に就けて間違いなく給料が上がるというのであれば我慢もできますが、昨今の地方銀行・信用金庫の状況を見ていると先行きが不透明です。
地方銀行は統廃合を繰り返していますし、早期退職者を募集しているような銀行もあります。
10年間我慢していたのに銀行が潰れてしまったなんてなったら、我慢してきた意味がありませんよね?稼げるときに稼いでおくことが今の時代には必要なことだと思います。
地方銀行・信用金庫からの転職を成功させる4つの方法
入社3年以内で転職する際に、転職先とのミスマッチを防ぐためにも注意しておきたい4つの方法を紹介します。
転職先が決まってから退職をする
必ず転職先が決まってから退職をするようにしましょう。この順番を間違えると転職活動を失敗してしまう可能性が高まります。退職してから転職先を探すことによるデメリットとして以下のことが挙げられます。
- 転職活動が長期化しやすい
- 金銭的な不安から中途半端な転職活動になりやすい
- フリーターになってしまう可能性もある
仕事を辞めてからの転職活動は時間に余裕があるため逆に行動しなくなってしまうケースが多いです。今日やらなくてもいいかな、なんて思っていたらあっという間に半年が経過なんてこともよくあります。
休職期間が長期化してしまうと転職活動の際には不利になってしまうことがありますので注意しましょう。
退職理由を明確にしておく
次に退職理由を明確にすることが大切です。面接の際には退職理由は間違いなく聞かれます。
ここで採用担当者に「入社してもすぐに辞めてしまわないか?」と思われないように気を付け、自分をアピールできるようにしましょう。
企業研究を行う
新卒の就職活動の際にも行ったと思いますが、同じように企業研究をしっかりと行いましょう。企業研究が不十分だと満足のいく転職ができない可能性が高くなります。
一度社会に出たことで自分の得意なことや苦手なことが明確になったと思いますので、自分が次の職場でやりたいことを明確にして転職活動に臨みましょう。
引き続きはしっかりと行う
最後に引き継ぎはしっかりと行うようにしましょう。どうせ辞めるのだからどうでもいいでしょ!なんて思わず、最後まで自分の仕事はやり切りましょう。
皆さんが思っている以上に世間は狭いです。後味が悪い辞め方としてしまうと、その噂が転職先にも入ることが時としてあります。そうなると次の職場で働きにくくなってしまいます。
短い期間だったかもしれませんがお世話になった職場ですので、最後のけじめとして社内の同僚や関係部署には挨拶に行くようにましょう。
最後に
地方銀行や信用金庫で働いていた人であれば比較的簡単に転職することができます。金融機関で働いていたということは一つの武器になるからです。
ですので、今の職場環境や給料に満足していないという方は積極的に転職活動をしてみましょう!
社会人を経験したことにより、学生時代よりも自分に向いている仕事と向いていない仕事が明確になったはずです。企業研究をしっかりと行い、転職先とのミスマッチがないようにして転職を成功させましょう。
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